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君の脳はなぜ「愚かな選択」をしてしまうのか ダグラスTケンリック ヴラダス・グリスケヴィシウス 熊谷淳子訳








訳者あとがき

二人によれば、一見愚かな選択も、じつは進化上の目標にかなっている。うわべからは不合理だったり、バイアスがかかっているように見えても、進化心理学者から見ると、人々の意思決定の多くが、深い進化レベルでは賢明で適応的だ。進化上の適応度を増大させるようにつくられた意思決定メカニズムの産物であり、「深い合理性」にかなっている。





また、進化上の目標は一つだけではなく、複数の異なる目標を達成する必要があるため、我々個人は、脳の中に「7人の下位自己」を住まわせている。
この7人
自己防衛の下位自己
病気回避の下位自己
協力関係の下位自己
地位の下位自己
配偶者獲得の下位自己
配偶者保持の下位自己
親族養育の下位自己
は、それぞれ決まった進化上の問題を担当する賢い長老たちが、固有の奇癖や好みを持っている。
我々が重要な選択の場面に直面すると、進化上もっともその状況へ対処にふさわしい下位自己が決定を任せられる。

つまり、我々の脳は、かわるがわる意思決定の舵を取る7人の賢い長老に誘導され、祖先にとって賢い選択をしている。
それが「愚かな選択」に見えてしまうことがある、というわけだ…